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「ああ…。いいんじゃないですか?発射しちゃって。」
「なるべく派手に…、って、言ってたもんなあ?」
二人は実に適当に答える。
「ハッシャシマス。」
マシーンマンの全身のハッチがパカパカパカと一斉に開き。
明らかに収用能力を超えた巨大なミサイルが、ジャッキ、ジャッキとせり出してくる。
「ワーオ。」
ノンストップが歓声を上げる。
夜空へ次々と吸い込まれていくミサイル。
三人は敬礼しそれを見送る。
数秒後、爆音。
赤い焔が闇に輝く。
「派手にヤッたなぁー。」
まるで他人事のような、ノンストップの間延びした声。
一方のラジオコントロールは、先ほどからタブレットの画面を叩いている。
「何してんの?」
「いえ。せっかくなので僕も発射しておこうかと。」
「さすがサラリーマン。ライバル企業には容赦ありませんなあ。」
ラジオコントロールの顔が不機嫌に歪み、画面の「3本」が「30本」に追加された。




