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「おお。甲冑騎士、ナイトインアーマー殿。例の連中をご存知で?」
興味津々といった体の、太った男の質問に。
甲冑の騎士は無言をもって答える。
「(ナイトインアーマー…?宇宙海賊組織のエース格じゃない。こんな相手とまでコネクションがあるなんて、この男…。)」
美女はむぅと眉をしかめ。
対面に座する太った男を睨めつける。
太った男は下卑た視線を隠そうともせず。
何?何?と嬉しそうに、特注の椅子に収まりきらない身体をしきりに揺すって乗り出してくる。
美女が小さく溜め息を吐く。
「(鎧のお兄さんの方からコンタクトを取った、と、見る方が正解のようね。しかし、組織が絡んでいるとなるとこの案件。やはり、一筋縄ではいかないかしら。)」
美女の思案を余所に。
甲冑の騎士は先程から、変な男にいいようにぺチぺチと叩かれている。
「(あの男の子たちはどう出るのかしら。)」
美女はひとり、妖艶に微笑む。




