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俺たちは、そう。
クロコップ共和国の、サイボーグ部隊で。
サイボーグ部隊にいたのが昔で。
あれはたしか、大五次宇宙東戦争のときにサイボーグ部隊は全滅して。
そのあとだ。
俺は宇宙ステーションに連れていかれて。
ナントカとかいう将軍を暗殺した疑いとかで、軍刑務所に入れられて。
部隊長が、看守長になった。
ああ、それが今だな。
そう。
サイボーグ部隊は全滅したから、隣のやつも死んだと思うんだが。
隣のやつがいるということは、やっぱり今が昔なのか。
時間がやっぱり逆にすすんで、昔がやっぱり今なのか。
どうもわからなくなってきたな。
わからなくなってきたなと俺は思う。
「ソニックぅ君がぶっ飛ばなきゃ、僕があソニックぅ君になれないんだあよよよよよお!!!!!」
隣のやつが叫んでいるな。
俺の目の前、空気の渦が目の前で。
逆回転にゆっくり回る。
頭の上の、オバマの窓から。
パンと乾いた音が鳴る。