823/1502
7 - 175
空気の渦がゆっくり回るな。
逆回転にゆっくり回るな。
空気の渦を俺は見ている。
渦が回るのを俺は見ている。
「ソニックぅ君、今日も助けてもらっちゃったあねえ、いっぱい助けてもらっちゃったあねえ、ソニックぅ君。ソニックぅ君がいなかったら死んじゃってたあよねええ。部隊長にまあたあ怒られっちゃったったあよお。お前みたいなウスノロは死んじゃえばよかったんだよねえ、ってええ。僕、死んじゃえばあ良かったあのかあなあ、あ、アイスクリームぅ。」
知らん。
腹が減ったぞ。
いや、これは昔の話か。
空気の渦がゆっくり回って。
逆回転にゆっくり回って。
時間も逆に戻ったんだな。
そうだ。
サイボーグ部隊のときの話だから、昔の話だ。
昔の話だと俺は思う。
「僕もお、せっかくサイボーグ部隊に入ったんだからあ。ソニックぅ君みたいになりたいよよよよ。アイスクリームぅ食べるかい。」
いらん。
飯だ。
腹が減ったぞ。