813/1502
7 - 165
衝撃波。
銀河最強のサイボーグ。
この俺の拳は音速を超え、大気の壁を突き破り、暴風となって敵を捉える。
ソニックという俺の名前の由来だ。
リヤカーの上から跳び移ってくる鎧のやつのほうに向け、俺は拳をぶん回す。
空気が歪む、砲弾と化し標的へ飛ぶ。
「……!!」
攻撃に気づいた鎧のやつが少しバランスを崩したな。
だが、もう遅いぞ
どんな強いやつでもジャンプしているあいだは攻撃に対応できないんだ。
ジャンプしているあいだは自由にうごけないからな。
ぶっ飛ぶだけだ。
ぶっ飛ぶだけだと俺は思う。
回転する気流の渦。
鎧のやつにあたる手前で、どこからか。
横入りをする空気の砲弾。
逆回転の気流の渦が俺の衝撃波をかき消してゆく。
なんだ。
衝撃波。
銀河最強のサイボーグ。
この俺の拳が音速を超え、大気の壁を突き破り、暴風となって敵を捉えなかったぞ。