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筋肉の方が頭の上に、腕を伸ばして掲げたオバマ。
自走していた時より只今の方が、はるかに速度が上がっている。
その非常識さはさておくとして。
いえ。
一輪車から戦車まで、業界ナンバーワンシェアを誇る車輌総合製造・販売最王手、クライスラー社の社員としては、とても捨て置けない事態ですが。
まあ、今はプライベートであることですし。
担いで走っているのは変態的な筋肉の方であることですし。
そこについては拘泥しない、眼鏡をつぶることにします。
それで、当初から目的が大分変わってしまっているこの状況。
どこがゴールかもわかりませんが、とにかく速く走った方の勝ちみたいなことになっているこの状況で。
馬鹿のほうの馬鹿の方。
あなたはオバマの屋根にのぼって、いったい何をしているのでしょう。
眼鏡は非常に気になっています。
「うん?あっちもヨロイの旦那が乗ってるからさあ。」
そうですか。
わかりません。