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深夜の都会のハイウェイ。
光り輝く街の灯りが地上に星の海を描く。
その只中で筋肉の方と、痩せたアイス売りのおじさんが。
重たげな車を頭上に掲げ、走り比べる謎の光景。
運転席では馬鹿の方が、オッサンガンバレ、オッサンガンバ、腕を振り振り応援し。
その隣では長髪の方が、ピコーンピコーン呟いています。
そもそも僕らの目的は。
アイス売りのおじさんの牽く、あの重そうなリヤカーの中身。
巷を騒がす一酸化バリトンニューム中毒症、その原因と見られるアイスの強奪。
最低でも、その破壊。
原因がソコにあることを世間に訴え、あれが再び撒かれることを食い止める。
かつ、僕たち「5人のギャング」にかかっている不審物製造送付容疑を晴らせれば最良。
眼鏡はそういう認識ですが。
なぜいつの間にか首都高バトル。
僕らと件の海賊組織、両の代表者を出しあって。
レースを始めているのでしょうか。
馬鹿の考えはわかりません。