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「長ェ。」
馬鹿がウンザリした顔で言う。
「アンタの話はムダになげーっつーか?変なルビとか、シューショクゴとか、多過ぎてよ。あぁ、もう30回超えてるってのに、さっぱり話が進みやしねえ。つまりあれか、昨晩は飲み屋でボインちゃんが四次元だった…ってことでOK?なんだよな?」
馬鹿の脳髄は端々で話を理解出来ているようだ。
馬鹿にしてはよくやっている。
誉めてやる。
「まったく。下着いてて糞尿に性交るぜ。真似してみました。どうよ。どうよ。」
そうか。
誉めてやる。
で、お前は何故今日も当たり前に俺の部屋で寛いでいるんだ。
納得のいく説明をしろ。
馬鹿は相も変わらずに。
馬鹿面を晒しテレビを観ている。
やれやれ、と溜息を吐く。
居間の応接椅子。
荒々しく身を投げる。
馬鹿がなんや?なんや?と怪訝な顔をする。




