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背面鏡に朱の爆炎。
ゆらぐ焔尾の花弁の真芯に。
黒くたたずむ人影ひとつ。
どうやら御出なすったようだぜ。
「わお。ヨロイの旦那じゃん!毎回毎回爆発の中から出てくるよねあの人、戦隊ヒーローとか好きなのかな。」
「そんなことだろうと思ってはいましたが…やはり今回の件、件の海賊組織が絡んでいたようですね。」
燃萌る夕陽に背を灼かれ。
追跡してくるアイス売りの牽き車。
非常識。
牽き車ひいて疾走るアイス売り、荷台に腕組み仁王立つ旦那。
深夜の首都高、意図せず発生る徒競走。