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「警察だ、開けなさい!無駄な抵抗はやめて開けなさい!」
外の奴が騒いでいるな。
扉をドンドン叩いたら近所迷惑なんじゃないか。
近所迷惑なんじゃないかと俺は思う。
早く開けてやれ。
「俺の住所じゃねえか!!殺すぞ!!!」
「…どうやら早急にここを離れないといけない事態に陥ったみたいですね。」
ようやく飯に行く気になったか。
早く行くぞ。
扉に向かって俺は歩く。
「あぁオッサン、待って待って。外にいる人たちとちょっと話をしなきゃいけないからね。僕チン開けてくるよ。」
「ったく…如何様する見積りか知らねえが、やるなら颯颯とどうにかしろ。」
「はーい。」
馬鹿のやつが扉をあけて外のやつらと何か話しているな。
馬鹿に用があったのか。
どうせ開けてやるならもっと早く開けてやればよかったのにな。
もっと早く開けてやればよかったのになと俺は思う。