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「これ…は…。」
「なに?テレビ?眼鏡くんもテレビ好きだねえ。来ないなら置いてっちゃうゾ?」
「…………。」
「あれ?しかと?無視ですか、無視眼鏡ですか?ムシ眼鏡。こいつはケッサク。」
「なんで…気づかなかったんだ。おなじカップ…おなじアイスクリーム屋…そうか、そういうことか…!!」
「うん。さっきから僕チャン眼鏡くんにずっと語りかけているからね。気づいてくれないとスネちゃうからね。」
眼鏡と馬鹿がじゃれているな。
こいつらは仲がいいんだな。
仲がいいんだなと俺は思う。
それで結局、飯にはいかないのか。
いくのかいかないのかはっきりしろ。
「眼鏡くん。オッサンが立ち上がっちゃったから早く決めよう?たぶんそろそろタイムリミットだよこれ。」
「すいませんが、食事には行きません。今すぐこのニュースに映っている現場へと向かいます。」
飯にはいかないのか。
そうか。
それが答えでいいんだな。