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「ほら、行くなら早く行こうよ。オッサン体育座り始めちゃったからこれもう、ゴハン食べさせるまで動かないよ?」
「えぇ…すいません。皆さんの言うとおり、僕も少々気にし過ぎ…。」
『ピコーン!ピコーンピコーン!!』
なんだ。
テレビがまたピコーンピコーン言っているぞ。
故障じゃないのか。
故障じゃないのかと俺は思う。
『これは…どうしたことでしょう!?夏の風物詩、人気のアイスクリーム移動販売に集まっていた人々が突如ピコーンピコーンと奇声をあげ、我先にとアイスクリームを奪い合っております!大の大人が子供を殴り、じじいババァを突き飛ばし…現場は大惨事!大惨事の有り様です!!のどかな夏の風物詩、平和な河川敷の光景が、地獄絵図と化してしまいました!!』
「おいおい。いくら人気の代物だからって、ここまで奪い合うほどのモンかよ。」
おい。
飯にはいかないのか。