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「ピコーン!ピコーンピコーン!」

なんだ。

当番看守のやつが怒っているな。

ピコーンピコーンじゃわからんぞ。

そうか。

俺の順番なんだな。

俺が番号を言わないから怒っているんだ。

あんがい、ピコーンピコーンでも通じるものだな。

通じるものだなと俺は思う。

もう俺まで順番がまわってきていたのか。

他のやつらも、1とか、2とかいわないからな。

ピコーンピコーンじゃいま、何番まですすんでいるのかわからないだろう。

俺の番がきてもわからなかったぞ。

俺の順番か。

あんがい、ピコーンピコーンでも順番がきたとわかるものだな。

わかるものだなと俺は思う。

「ピコーン!ピコーンピコーン!!」

当番看守のやつが怒っているな。

はやくしろといっているんだろう。

俺の順番だからな。

何番だったかな。

前に番号をいったのは、話数にして400回くらい。

リアルな時間で一年以上前だからな。

忘れてしまったな。



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