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「常恒くん、電話鳴ってるよ。出ないのかい。」
眼鏡の係長がおっしゃいますが。
眼鏡はただいまチャンスを待って。
雌伏の時。
いま現在でなく、将来を見据え。
次のビジネスチャンスを逃さぬよう。
虎視眈々と狙っている。
そういう計算のもとに動いております。
電話が鳴り続けている、それ自体は確かに今はナウな問題ですが。
目先の問題だけに追われる者は、結果としてビジネスの利益を損なうものです。
ですからあえて眼鏡は電話に出ずに、切れるのを待っているわけですが。
その辺りを察して頂けますと、眼鏡的には幸いです。
しかし、先ほどからこの電話。
まったく切れる気配がないです。
諦めたらそこで試合終了とばかりに。
プルルル、プルルと鳴り続けます。
眼鏡的にはそろそろ一度、今回の試合は諦めて頂き。
次のビジネスチャンスを狙って欲しい。
そのように思っておるのですが。
通じませんか。