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「…で、なんかこう、連鎖的に?テレビとか冷蔵庫がピコーンピコーン言い出しちゃって。止まんなくなっちゃってさあ、こう、『止まらない男』…てカンジ?で、なんか。爆発したっていうか。都心が吹っ飛んじゃったモンだから、政府の人とかが他国からの戦略的攻撃じゃ!八ツ墓さまのたたりじゃ!とか言い出しちゃって。戦争になって、世界が滅びました。」

止まらない男。

ノンストップ・ラヴェンダーが、幾度となく彼の経験してきた『この後の』人類の歴史について。

明瞭、かつ、簡潔に説明している。

時刻は夜。

風体も背丈もバラバラな5人の男たちが、ネオンに彩られた都心の街をあちらへふらふら、こちらへふらふら。

目的があるのかはたまたないのか、あちらへこちらへそぞろ歩く。

「はあ。で、『今回』もそれ、特に止めようとかは思わなかったわけですか。」

眼鏡のエンジニア。

ラジオコントロールが呆れたように眼鏡をクイッとやる。


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