529/1502
6 ‐ 84
電話もとりましたし、悪いと思っていないのに謝りましたし。
あとはPCを打てば本日の眼鏡の仕事は終了ですね。
午前中のこんな早い時間に一日の仕事の2/3を終わらせてしまうとは。
眼鏡は自分の有能さが怖くなります。
さて。
急ぐ必要もありませんから、そろそろ午前中の休憩を取らせて頂きましょう。
適時適切な気分転換。
休憩を取るのも仕事の内です。
眼鏡は席を立ち、喫茶コーナーへ向かいます。
眼鏡の後ろでは電話の向こうから、無職の方が何やら眼鏡に呼び掛けていますが。
あの携帯はそもそも眼鏡の携帯ではありませんし。
眼鏡が電話に出てあげただけでも、彼は自身の恵まれた人生に感謝の心を持つべきでしょう。
喫茶コーナーの窓から見下ろす街並み。
急ぐ方、立ち止まる方、そして謎のロボットを連れた馬鹿の方。
やっほー眼鏡くん!と満面の笑みで、大きく手を振っておられます。
眼鏡は眼鏡をクイッとやります。