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「落着けって。お珈琲でもどうだ?ほれ。ほれ。」
フンだ。
いまさらやさしくしたってもう遅いモンね、おコーヒー頂きます。
うーん、おコーヒーはやっぱりターゲッちの家の粗びきエクスプロイダーに限りますなあ、違いのわかる男!
「エクスプロイダーって洋式相撲の必殺技じゃなかったか?」
「機嫌直ったようですからほっといてテレビ見ましょうよ。」
『さて。そんなわけでですな、その、一酸化バリトンニューム。不足しておるわけですな。夢の新エネルギー源として国家が確保に動いておる訳ですから。海外からの輸入量はかつてないほど増えているのに、工業用で使える分がまるで足りない。特に国内最大の工業団地、デストロイトでは操業すらままならなくなる有り様で、関係企業、労働者からは不満の声が上がっとるのです。』
うん。
テレビはまだ、スゴイ=デカマラー教授が説明してるね。