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「ナメやがって…やれないと思ってんだろ?どうせ脅しで撃てやしないと思ってんだろ?クズどもが…ナメやがってーッ!!」
パァンと銃声。
ガタンと振動。
パァンとガタンが同時に鳴ったな。
ガタンの方はトラックだろう。
最近、朝にいつもでかいトラックがくるからな。
それで揺れたんだろうと俺は思う。
ガタンでバランスを崩した看守のパァンが、狙いを外して床にバウンド。
跳ね返った弾丸を俺はキャッチする。
「やっぱりキャッチボールかよ。」
「看守どのぉ、朝は忙しいんだから遊んでいたら駄目なんでありまぁす!」
「ソニック!投げ返してやれ!投げ返してやれ!」
まわりの連中がやいのやいのと囃し立てる。
楽しそうだがお前ら、遊んでいたら駄目なんだぞ。
朝は忙しいんだからな。
看守もさっきそう言っていたぞ。
「ピコーンピコーン。ピコーンピコーン。」
なんだ。
看守は何か意味のわからないことを言っているな。