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眼下に迫る青い地球。
人類の。
本能的な安堵をもたらす、母なる海の羊水の色。
数日間。
或いは、リアルな時間で半年ほどか。
母星の大地から遠ざかり、宇宙を駆けた4人のギャングは。
紆余曲折の末辿り着いた故郷。
太陽系第3惑星、地球を遥かに見下ろしている。
「なんだかんだで生き延びやがった、糞馬鹿…。」
ハンサムの狙撃手、ターゲットの言葉には、僅かながら敬意のニュアンスがある。
「人生は時には思い切った行動も必要。と、いったところですかね。」
眼鏡のエンジニア、ラジオコントロールが眼鏡をクイッとやる。
「おい、腹が減ったぞ。」
半裸のサイボーグ、ソニックは腹を減らしている。
「どったの?みんなして変な顔で僕チャンを見て。」
止まらない男。
ノンストップ・ラヴェンダーが不思議そうに首を傾げる。
「何事でもねえよ。」
ハンサムは静かに微笑んだ。