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閃光が走る、宇宙を裂く。
ジャスティス合衆国宇宙軍ブレックス准将の指揮のもと。
宇宙最強艦隊の、全てを滅す一斉射が始まる。
同時刻。
暗礁宙域に息を潜めるクロコップ共和国艦隊からも、虎の子の一撃。
見るからに危険な程好く太った、秘蔵の光子ミサイルが射出される。
ビーム弾と実体弾。
永らく歪み合う敵国同士の、最大火力のコラボレイション。
宇宙に咲いた大輪の花火。
輝く光球の照返しを受け、両国の指揮官は同じ台詞を口にする。
「やったか…?」
新たに生まれた小太陽。
その、眩く輝く白い表面に、ごくごく僅かの黒一点。
ほんの小さな黒点でしかないそれが、少しずつ、しかし、確実に。
大きさを増しているのに気づいた両軍司令、「?」と首を捻っていたが。
「それ」が「膨らんでいる」のではなく「接近している」事実を把握し、目を見開いて驚愕する。