430/1502
5 - 137
部下たちの前で動揺を見せる初老の准将。
「准将。准将。」
副官らしき男が歩み寄り、何やら耳打ちしつつカメラを指差す。
「なんだ…やっぱりこっちであってるんじゃないかね。」
准将は少々ご機嫌を損ねておしまいになられたらしく、ムッとした表情でこちらに向き直る。
「あ、ちょっと怒ってるっぽい。」
「あなたが余計な事を言って混乱させるからですよ。」
「だって。」
「さっさと土下座れ。」
「えー。」
こそこそと言葉をかわす5人のギャング側。
対し、ホログラフィーの中では気を取り直した准将が、再び品のある口調で語り始める。
「巷で噂の5人のギャング諸君。間もなく我々、合衆国軍宇宙艦隊は諸君らに対し総攻撃を開始し、諸君らは跡形もなく吹き飛ぶことになるが。…どうだね。確実な死を目前にして、あくまで我々に立ち向かうというその意思に揺るぎはないかね?」
合衆国軍宇宙艦隊の総攻撃開始まで。
3分。