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テレビの画面ではパトカーがひっくり返り、黒い煙が上がっている。
なにやってくれちゃってんのあいつら!?
なんかもう、大変なことになってるじゃんよ。
ソニックのオッサンはどうせ、腹が減ってヘソ曲げてんだろうから。
ラジオコントロールの野郎が例によって遠隔操作で自爆でもさせたか。
はたまた。
マシーンマンが遂に何か発射しやがったのか。
あっちゃー。
あいつら、加減てモンを知らないからなあ。
やっぱり頼れるリーダー。
この俺がいないと始まらんようだ。
ヤレヤレヤレと溜息吐きつつ、いそいそ身支度。
しょうがねえ。
行きたくねえけど、行くかぁ。
気分が重い、玄関のドアーも妙に重い。
「忙しいのね。」
部屋の奥。
ベッドから聴こえる気怠げな声、スウィーティオ。
テンビンに揺れる心、ギュウと押さえて。
ゴメン!と叫び、部屋を駆け出す。




