289/1502
4 - 74
「なんか無駄に余裕こいてるのがムカつくんですけど。…例によって既に何回めかのトライで、この先のお話も体験済だったりする訳ですか?」
眼鏡が馬鹿を睨んでいる。
「ん、まーね!まだ慌てるような時間じゃないよ?」
馬鹿は普通に答えているが。
「おい!!じゃお前…腹壊なるって理解ってて、俺に謎溶液誤飲ませたのか!?」
長髪が馬鹿に掴みかかる。
うむ。
なんの話だかさっぱりわからん。
おい。
腹が減ったぞ。
「えー、謎のテロリスト諸君。諸君らは既に完璧に包囲されているんだよねえ。無駄な抵抗はやめて大人しく投降して欲しいんだよねえ。」
俺たちを囲む人垣の中から。
聴いたことのある声が呼び掛けてくる。
誰の声だったかな。
「あと10のうちにあやまれば、先生怒らないから。いーち。じゅう。攻撃開始。」
聴いたことのある声が攻撃開始を宣言する。




