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キュキキキキキィイと。
切り裂くような甲高いブレーキ音を立て、黒いオバマが俺の前に止まる。
バムッ、バムッと扉が開き。
いつもの連中が飛び降りてくる。
来たか。
こいつらが来たということは今が8時か。
なんだ。
早く来すぎてしまっていたのか。
「すまんなオッサン、出遅れた!いやこの馬鹿がさ、俺の部屋で勝手に謎ロボット組み立て始めやがって、居動かなくなっちまって…」
長髪のターゲットが早口に言う。
なんだ。
やっぱりそっちが遅刻してきたのか。
だらしがない奴らだな。
顔色が良くないがどうした、腹でも壊したか。
「オッサぁン。もー、ダメじゃん?勝手に壊したら。」
馬鹿が俺の頭をパシパシはたく。
そうか。
勝手に壊したらダメだったのか。
「目当ての積み荷は無事なんですかね?」
眼鏡が眼鏡をクイッとやる。
そうか。
目当ての積み荷はどれなんだ。




