276/1502
4 - 61
「困ったわ。今日はどうしても、8時までにヨクフカ港に行かなきゃいけないのに…。」
若い女性は誰に言うともなしに。
小首を傾げてひとり呟く。
「ハッシャシマス。」
謎のロボット。
マシーンマンの頭がパッカと開き。
謎のアンテナが顔を出す。
ビビビビと謎の電波を発する謎のアンテナ。
若い女性は不思議そうに。
小首を傾げて彼を見ている。
「え、お客様にご連絡致します。只今、安全信号を受信致しました。安全の確認がとれましたので。この車輌はこの先、ヨクフカ港まで運行致します。え、お客様にはお急ぎのところ大変ご迷惑をおかけ致します。申し訳ございません。」
車内アナウンスがのんびりと伝える。
スルスルと。
謎のアンテナが謎のロボットの頭に収納される。
「安全信号…?あなたが…?」
若い女性は驚いたように向かいに立つ。
謎のロボットを見つめている。
「ハッシャシマス。」
ガタンと列車は動き始める。




