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「見てごらんよ、装甲車がかじられてるよ。お腹がすいてたんだねえ、食べちゃったんだねえ。ソニックくんは食いしん坊さんだからねえ。まるでガッチャンみたいだねえ。」
筋肉のモーゼが拓いた道を。
キュラキュラキュラとキャタピラーが進む。
「んー。ヨクフカ港守備隊に連絡。エネミー1は本日20:00にそちらに到着。無駄に時間には正確な奴なので余裕を持ってそれまでに迎撃態勢を構築されたし。対象の戦闘力は53万、筋肉モリモリマッチョマンの変態だ。ちょっとした軍隊が攻めてくると想定、ヨクフカ港周辺及び対象の移動ルートの閉鎖を要請。我々も追って合流し対象の逃走経路を塞ぐとともに守備隊と協力し対象の包囲殲滅に当たる、あさきゆめみしえひもせす、以上。」
小太りの看守長が早口で指示を出す。
「サー!イエッサー、サー!」
小太りの看守長の足下。
戦車の運転席から運転手を務める看守が叫ぶ。




