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おい。
今夜8時にヨクフカ港にいくからな。
ヨクフカ港にいくからなと、外出先を俺は伝える。
外出をするときは外出先を上官に申請する。
部隊でも軍刑務所でも変わらないルールだ。
ルールは守らないといけないからな。
いけないからなと俺は思う。
それにしてもあいつら。
遂に迎えにすらこなくなったか。
まったくこまった連中だ。
「行っちゃったよ。」
看守長はポカーンと、看守たちと顔を見合わせる。
「聴いたか?おい。ソニックさんは今夜8時にヨクフカ港に行かなきゃいけないそうだ。そうだよねえ、今から出なきゃ8時に間に合わないもんねえ。」
看守長はウンウンと頷く。
下腹の肉がたぷたぷと揺れる。
「間に合わないもんねえ?」
「サー!イエッサー、サー!」
「おばか!!!」
後ろで看守長たちが騒いでいるが。
作業の時間だぞ。
作業をしなくていいのか。
しなくていいのかと俺は思う。




