257/1502
4 - 42
「飯はまだだ!点呼が終わるまで待て!」
当番看守が答える。
そうか。
飯はまだか。
今度の当番看守はわかりやすくていいな。
こいつはきっと、とても有能な奴なのに違いない。
違いないと俺は思う。
「237!」
「238!」
点呼が進む。
俺は239番だからな。
次は俺が応える番だ。
ところで。
おい。
腹が減ったぞ。
「飯はまだだ!いいから点呼に応じろ!すぐ終わるから!」
当番看守が俺に答える。
そうか。
すぐ終わるのか。
仕事が速いんだな、さすがこいつは有能な奴だ。
さすがこいつは有能な奴だと俺は思う。
「いいから点呼!おい!おいって!!!」
当番看守が俺を揺さぶる。
なんだ。
すぐ終わるのじゃないのか。
それなら俺は終わるまで待つぞ。
気にせず続けてくれ。
気にせず続けてくれと当番看守に俺は伝える。
「お前だよ!!!!!!」
ほら!点呼!ほら!と。
当番看守は俺を揺さぶる。




