256/1502
4 - 41
起床のベルが鳴っている。
朝だな。
朝なら起きるか。
今日も変わらず俺は起きる。
「起床ーっ!起床ーっ!廊下に整列ーっ!」
当番看守が叫んでいる。
叫ばなくてもわかるぞ。
今日も変わらず俺は起きる。
今日も変わらず廊下に並ぶ。
「モタモタァ!だらだらするんじゃあないっ、貴様らあ!!七五三のお子様だって、もう少しシャキシャキ着替えるぞっ!!」
当番看守が叫んでいる。
七五三とはなんのことだ。
また当番看守が変わった気がするが。
言うことはそう変わらんな。
相変わらず、モタモタしたり。
だらだらしたりする奴がいるのか。
困ったものだ。
困ったものだと俺は思う。
「端から番号ー!!」
当番看守が叫んでいる。
番号か。
俺は239番だが。
さっき七五三とか言っていたな。
番号と何か関係があるのか。
番号はいつも通りでいいのか。
おい。
俺は当番看守に確認をとる。
おい。
腹が減ったぞ。




