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「何だか判明らないのに強奪ませたのかよ?」
長髪のハンサム。
ターゲットはうんざりとした顔で眉をひそめる。
「あのデストロイト工業団地は元来、軍需産業で発展したエリアですが。ここ最近、製造、物流に一部不可解な流れがあり。まあ、簡単に言えば『何だかわからない』ものを造っているプラントがちらほら見受けられるんです。僕たちが昨日アタックをかけたのはそんなプラントのひとつ、『何だかわからない』部品をひたすら集中して造っているプラント。そして…その、製造された『何だかわからない』部品を組み立てて、『何か』を創ろうとしている者がいる。」
眼鏡のエンジニア。
ラジオコントロールがタブレットの画面をタップしながら説明する。
「…気になりませんか?その部品でいったい、『何が』創れるのか。」
眼鏡をクイッとやる眼鏡。
「興味本位かよ。」
長髪のハンサムは呆れたようにため息を吐く。




