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「329番!入れ!!」
そうか。
入れと言われたので。
電話室に俺は入る。
「ボディーチェックだ!両手をあげろ!」
そうか。
両手をあげろと言われたので。
俺は両手をあげてみせる。
2人がかりでぺたぺたと。
俺の胸や腰を撫でまわしているが。
そんなところにポケットはないぞ。
見ての通り、俺は半裸だ。
俺は半裸だと俺は思う。
「よし!329番!電話に出ていいぞ!」
そうか。
ところで。
おい。
腹が減ったぞ。
「飯はまだだ!いいから電話に出ろ!!」
そうか。
ところで。
これは食ってもいいのか?
「食うな!いいから電話に出ろ!!」
そうか。
電話に出ろといわれたので。
目の前の机で鳴っているダイアル式の黒電話。
黒電話に俺は出る、もしもし。
『ハッシャシマス。』
おう。
なんだ、ロボ公か。
どうした。
『ハッシャシマス。』
電話の向こうでロボ公が応え、同時に間近で爆発音が響く。




