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「ほら作業再開!作業再開だこの!作業再開だって!!再開だよ!?ねえ!?」
見回りの看守が俺を引っ張るが。
俺は腹が減っている。
どうにもできんな。
どうにもできんなと俺は思う。
「何を騒いでおるのかな?ん?何を騒いでおるのかな?」
いつの間に現れたのか。
にこにこ笑顔の看守長が、見回りの看守の肩に手をかけた。
凍りつくように固まる見回りの看守。
血の気の一斉に引いた顔、目を見開き唇を震わせ、滝のような冷や汗を流している。
どうした。
カゼでもひいたか。
カゼがはやっているからな。
はやっているからなと俺は思う。
「ソニックぅ、またかい?あまり看守をいじめんでくれよ。彼らは真面目なんだから。ねえ?」
ポン、ポンと見回りの看守の頭をはたく看守長。
ポン、ポンに次第に力が加わり、ドスッ、ゴスッにかわっていく。
「電話だよ?ソニックくん。」
看守長が見回りの看守の頭へ、拳を縦に振り下ろした。




