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「あっひゃっひゃっひゃ!あーっひゃっひゃっひゃ!そうけっさーん!そうけっさーん!」
そうけっさーん!そうけっさーん!と。
寝転がったまま当番看守は馬鹿笑いを続ける。
「あーっひゃっひゃっひゃ!あーっひゃっひゃっひゃっひゃ!そうけっさーん!そうけっさーん!そうけっざぶぼぶぶぶぶぶ。」
当番看守の馬鹿笑いが途中から、ぼこぼこと泡立つ水音に変わった。
看守長が当番看守の頭を蹴り飛ばし。
床に広がっている水溜まりの中に踏み押さえている。
ぼぶぶぶっ。
げぼぶっ。
激しく泡立っていた水面はやがて。
次第次第に静かになり、遂には一切の音がしなくなる。
せっかく話が進みかけたところにいらぬ邪魔を入れられ、相当腹に据えかねたのか。
看守長は動かなくなった当番看守の頭を憎々しげにぐりぐりと踏みつけ続けている。
「…作業。」
短く呟く看守長。
ハッと弾かれたように。
看守たちは慌ただしく動き始める。




