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なんだか知らんが。
定刻に作業開始で、もう8時を過ぎているなら。
作業場に行かなきゃいけないんじゃないのか。
行かなくていいのか。
行かなくていいのかと俺は看守長に確認をとる。
「何ァにぃ?はっはっはっは。おい。ソニックさんが作業場に行かなくていいのかとお尋ねだ、おい。作業場に行かなくていいのかな?ねえ、作業場に行かなくていいのかな?」
いいのかな?いいのかな?と。
近くの看守に尋ねつつ。
ずいずいずいと看守長は近づいていく。
よほどあいつのことを頼りにしているんだな。
あの看守はしっかり者だからな。
しっかり者だからな、と俺は思う。
「サー!イエッサー、サー!看守長殿!3階B班はただちに、作業場に向かい作業を開始すべっ!」
近くの看守が言い終わらないうちに。
看守長の投げた炊飯ジャーが顔面に直撃する。
言葉にもならない呻き声をあげ俯く看守。
ほかほかのごはんが床に散らばる。




