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「おい。腹が減ったぞ。」
巨体のソニックはつまらなそうに座り込んでいる。
体内に光子エネルギー炉を持つサイボーグである彼に、どの程度通常の食事が必要であるのか。
それはわからないが、とにかく彼はよく腹が減る。
そして、腹が減ると働かなくなる。
なかなかに困った男である。
とはいえ昨夜の仕事が明けて、現在朝の8時を少し回ったところ。
その間、飲まず食わずの補給なし。
やたらと燃費の悪い戦闘サイボーグでなくとも、たしかに文句のひとつも言いたくなるような労働環境ではある。
ちなみに彼の戦闘能力をもってすれば、烏合の衆のポリスメンズなぞ一撃のもとに、一網打尽。
コッパミジンに蹴散らすことができるのではあるが。
あいにく、現在の彼は腹が減っている。
この状況では彼がその太い豪腕を振るい、得意の衝撃波でポリスメンズを粉砕する勇姿を拝むことは、期待しない方がいいだろう。




