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おい。
これは食っていいのか。
俺は当番看守に確認をとる。
当番看守はぎょっとした顔で振り返り。
目を見開いて俺を見ている。
俺の額の上では3発の銃弾が。
シュルシュルシュルとどんぐりのコマのようにまだ回っているが。
これは軍の支給品だからな。
勝手に食うのはよくないのだろう。
食っていいのか。
俺は当番看守に確認をとる。
「わぁあああああああああああああぁあああ!!」
当番看守は悲鳴を上げ。
ガァン。
1発。
ガァン。
2発。
ガァン。
3発。
俺に拳銃を乱射する。
「死ねッ!死ねッ!死ねッ!死ねッ!死ねッ!」
カチッ、カチッ、カチッ、カチッ、カチッ。
6連装の拳銃の弾はとっくに切れているというのに。
当番看守は死ねッ!死ねッ!と、空の拳銃を撃ち続ける。
無理を言う奴だな。
それでは死ねないぞ。
これは食っていいのか。
俺は胸板の上で回っている銃弾をつまみ。
当番看守に確認をとる。




