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「さーん!にーい!」
当番看守のカウントは続く。
なんだ。
2秒ではなかったのか?
2より5のほうが多いはずだが。
急げと言ったり、数を増やしてみたり。
おかしな奴だな。
「にーぃ!いーち!ズィェ~~~~~~~ルゥオゥ。終了ォーッ!終了ォーッ!全員膝に手を置けーぃッ!!貴様らクズに今日も食事を恵んでくださった慈悲深き国家と!無駄に生きている貴様らの替わりに今日も国家のために働いておられる善良な国民の皆さんに感謝し、ごちそうさまでした!!」
「ごちそうさまでした!!」
当番看守の号令にあわせ、ごちそうさまでした。
一斉にあいさつをする。
ところで、おい。
腹が減ったぞ。
当番看守に俺は伝える。
「いま食っただろうがァーッ!!誰だァッ!」
革鞭を振り回しつつ。
こちらに向かってくる当番看守。
「貴様かァ!?貴様かァ!?きさ…ッ。」
俺に革鞭を突き付け。
当番看守は動きを止める。




