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やだやだ。
これだから、高尚な文化人サマは。
どーせ俺は高卒ですよ、無学で無粋ですよ、ハイハイ。
コーヒーもインスタントですし?
お砂糖ミルクはおひとつずつです。
ごめんなさいね。
まったく。
それで捕まってちゃ世話ないでしょ、って。
ま、せいぜい頑張って、大切なオバマを持ち帰ってくれい。
俺は淹れ直したコーヒー片手に、テレビの前で高見の見物といくぜ。
コーヒーをグッ!といこうとして、口の中に温かい感触が広がった瞬間。
脳裏にライトニング・プラズマ。
金!
奇跡的な迂闊さだぜ。
30億。
昨晩の稼ぎ。
俺の金!
あいつらが持ってんじゃんよ!
これはいけねぇ。
ワンセコンドも早く、俺の金を救出しねぇと。
再び噴射したコーヒーをとりあえず拭いて。
ハッシャシマス、ハッシャシマス。




