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「チ…どうも面倒な状況に迷たようだな。」
「なんか退去せよって言ってるしぃ?今日のところはこのくらいで、退去しちゃう?」
けたたましく鳴り続ける警報。
当の本人たちはこの期に及んでまだ帰るつもりでいる。
早急に退去しようとした止まらない男。
ノンストップの目前で突然、ガラガラピシャンと工場入口のゲートが閉じられ、バチバチと青白い火花を上げる高圧電流に覆われた。
「タイキョナゾサセルカ!ハー!」
自動工場の防犯システム。
無機質な機械音声で喋っていたそれが突然、変な声で叫びを上げる。
変な声である。
「フシンシャニツグ、ソウキュウニタイキョセヨ、タイキョセヨ。ムダナテイコウワヤメテソコニスワリナサイ。ハー!」
「どっちなんだよ!!」
変な声の発する変なメッセージ。
思わずツッコむ止まらない男。
ノンストップの足元から、ウィーン、ウィーンと無数の機関銃が生えてくる。