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「…あの眼鏡がか?」
それはないだろ?という顔をするターゲット。
「わからんぜ?眼鏡くんの上司はボインのカワイコチャンだし。いいなあ、カワイコ眼鏡のウルトラボイン。俺もウルトラボイン社で働きてー。」
「お前はなんでそんなに眼鏡の職場に詳しいんだよ?」
止まらない男。
ノンストップに対する新たな疑問が沸き上がったところで、びゅうと冷たい夜風が疾る。
「さっっむ!!」
部屋着のまま出てきたらしい止まらない男。
ノンストップはブルっと背中をふるわせる。
「…帰りますか。」
「是だな、中止ろう。」
今回の作戦の発案者。
その本人が居ないではなにも始まらない。
そもそも乗り気でない2人はこれ幸いと。
『寒いので』サッサと帰ってしまおうと試みる。
「…ハッシャシマス?」
2人の背中にかかる声。
サッサと帰ろうとした足を止め、2人は顔を見合わせる。