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パチパチパチパチ。
賛同を示す拍手が立る。
賛意は8割といったところ。
穏やかな声の主が、厚く大きな手を振り拍手に答える。
その掌の甲に斑のように、大きく目立つ古傷ひとつ。
「ではご両名とも、そういう事でよろしいですか?」
<当番>の男が当事者2人に確認をとる。
どうみても浮いている場違いな2人。
さっさと2人だけで解決して欲しいというのが正直なところ、この場の総意であろう。
ましてそのうち1人が勝手に消えてくれるというなら万々歳である。
「…異論はない。」
甲冑の騎士が低い声で答える。
「ハー!カクノチガイオミセツケテヤルマス!」
変な男が変な声で答える。
「マルゲリー氏は各国のミサイルを操って第8次宇宙大戦を引き起こしかけたほどの重犯罪者。期待しておりますよ。」
<当番>の男の軽い世辞。
「…奴らを甘く見ない方がいい。」
甲冑の騎士は再び、独り言のように呟いた。