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で。
そいつが発動しちまうたびに、俺は毎度毎度、別の選択をしたところからやり直すハメになる。
壁にぶち当たっても「方向を変えて」、止まらず進み続ける。
誰が呼んだか止まらない男、人呼んで、ノンストップ。
基本的に。
俺が言わない限り、「方向を変えた」のは他の人間にはわからないらしくて。
俺の超能力を知ってるチームの連中でさえ、なんとなーく俺の様子から、「あ、今こいつ戻ってきたな」って気づく時がある程度。
ガキの頃からどうも。
まわりの連中と話が通じなかったり、 つじつまの合わねえことが度々あって。
世の中にはそういう、理不尽さがあるモンなんだとずっと思っていた俺が、どうやらコイツは超能力の為せるワザらしいと気づいたのがハイ・スクールのころ。
最初は悩んだり、どうにかコイツをコントロールして俺の人生の役に立てたいとも、思ったモンだが。