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ま、それはさておき。
夜が明ければケントはふたたび、どこにでもいるごくごく普通のサラリーマン眼鏡に戻らなくてはならないので。
今朝もいつもの通勤電車に揺られ、行きたくもない会社へと向かいます。
たとえ昨晩、勤務先の。
クライスラー社本社ビル3階、商品開発部門第一研究室3-Eセクションがピンポイントで謎のギャング組織に襲撃を受け。
貴重な新商品の研究データごと、キレイさっぱり跡形もなく爆破されてしまったとしても。
会社が「休んでいいよ」と言ってこない限りは出勤せざるを得ない、それが眼鏡のつらいところです。
まったく。
この会社はいったい、何故そこまでして眼鏡を働かせたいのでしょう。
理解に苦しみます。
さて。
会社に着いてしまったことですし。
仕方がありません。
電話とって、PC打って、悪いと思っていないのに謝って。
また今日も、昨日と代わり映えのない眼鏡の今日が始まります。