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僅か14人で全宇宙の裏社会を支配するという海賊組織。
通称、フォーティーン。
彼らがいくらプライスレスな値打があるとは言え。
たかだか骨董品の、クラシック・カー1台を手に入れる為に動くとはとても思えません。
そして、それは前回の一件の黒幕であるオイストリッヒ社社長、ヘンリー・オイストリッヒ氏についても同様です。
つまり。
あのオバマには何かまったく別の、車として以外の価値がある。
僕はそう睨みました。
眼鏡は眼鏡をクイッとやります。
「…ライバル社の社長に悪戯がしたかった…って理由ではなさそうだな。」
ええ。
あなたはこっちを向いてしゃべって下さい。
出来れば変なルビもやめて頂けると助かります。
微妙に韻を踏んでるのがムカつきます。
ま。
いかにあのキンカン頭ワンマンブラック偏屈社長が相手とはいえ。
オイストリッヒ社もそこまで暇ではないでしょう。