1433/1502
round - 95
「うるさい!ぼくはソニックぅくんになるんだよ、ソニックぅくんをやっつけたら、ソニックぅくんにしてくれるって、ブタ、部隊長がいって、アイスクリームぅ!ソニックぅくんは邪魔なんだよ、もういらないんだよよぉ!!」
隣のやつの振り回す拳が衝撃波を纏いつぎつぎと、俺に向かって振り下ろされる。
そうだ。
俺たちはもういらないんだ。
戦争は終わって、サイボーグ部隊は邪魔になって、部隊長は看守長で、仲間はみんないなくなって、俺とお前は軍刑務所で隣の順番に並んでて、仕事があるからここに来た。
それが今の、俺たちのいまだ。
お前は俺にならなくていいし、お前はお前のままでいてくれ。
俺を倒すのがお前の仕事なんだろう。
俺がふたりになったらお前の仕事ができないじゃないか。
「うるさい!サイボーグ部隊、部隊長、ソニックぅくん、アイスクリームぅ!!」
飛び込んでくる隣のやつの、俺のパンチが胸を貫く。




