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round - 88
俺の衝撃波とあいつの衝撃波。
ふたつの衝撃波がかき消しあって。
ふたりの真ん中渦巻いてるな。
ふたりの真ん中止まっているな。
「ははっ…ははははっ、だだだよねえそうだよねえ、まだちょっとだけ、ソニックぅくんの方が強いよねえ!」
隣のやつが笑っているな。
楽しいのかな。
俺はべつに楽しくないが。
楽しいのか。
楽しいならよかったな。
よかったなと俺は思う。
「そうだよお楽しいよお!ソソソソニックぅくんになるのはねえええ!こうやって、ちょっとずつちょっとずつ、経験値が貯まっていって。ああとちょっとだけでソニックぅくんとおなじになれるんだあ、楽しいよお!」
そうか。
わからん。
わからんが、衝撃波がだんだんお前のほうに押されて戻っていってるぞ。
避難した方がいいんじゃないのか。
うるさい音も避難、避難と言っているぞ。
はやく避難しろ。
腹が減ったぞ。




