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round - 68
「ハー!モノノミゴトニヒッカカッタナ!ザンネン、ココハトイレダヨ!コンナミエスイタワナニヒッカカルナンテ、ヨポドノバカカカボチャッテモンダ!マッタクホントウ、ミーハセカイイツウデノタツヒットマンネ!ハー!!」
朦朦と。
立ち籠める砂塵、埃煙に霞んで。
それでもおかしな男とわかる、おかしな格好おかしな男、おかしな抑揚おかしな声で、勝ち誇った雄叫びあげる。
「遠隔操作ハミーノホウガイチマイウワテダッタヨウネ、ウワテナゲ。ハー!」
ハーッハッハッハッハと高笑いする尻に刺さった排気管、揺れるパイプのその背後から、大柄な影が忍び寄る。
「ハー?」
気配察したおかしな男は振り返る暇あらばこそ、足元ぽっかり床に開いたダストシュートに吸い込まれてゆく。
「ダストシュート14番閉鎖と。パスコード…?ふむ。」
手にした端末操る右手 。
その掌の甲に斑のように、大きく目立つ傷痕ひとつ。




