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round - 57
「ま。とにかく私はシステムの復旧に向かいます。なんでもそれは『技術畑のお前ら』の責任らしいですからなあ。」
大柄な影は案外根に持つ。
置物のように座ったままの、僅か14人で全宇宙を支配すると噂される宇宙海賊組織、通称『フォーティーン』のメンバーを、嘲るようにはっはと笑う。
「ナンデ?」
小太りの影は案外めざとい。
大柄な影の不自然な申し出、見逃すまいと追及を入れる。
「非常電源くらい勝手に立ち上がるし、そしたらシステムだって復旧するでしょ。現地行く必要ないじゃない?そういう遠隔操作は湯川専務の得意分野じゃなかったっけ。それより『5人のギャング』くんたちがこれ以上悪さして、マジのガチのデラベッピンに取り返しつかないことになる前に早いとこ『スペースペンタゴン』のドッキング切り離して逃げようよ。せっかく『宇宙機動要塞トランプ』と接続したばっかなのにナンだけどさあ。」
何も語らぬ西洋甲冑。




