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round ‐ 22
勿の論。
「なにもない」に、越したこたねえ。
「なにもない」ならそれがいい。
打楽司会者。
「なにもない」で、済むワケがねえ。
狙撃手の。
俺の直感はキリキリと。
切迫る危険を訴えてくる。
狙撃つべき標的に辿着くまで、立塞いでる壁の臭いが。
俺に緊張を強いてくる。
ガオンと一声、空を切る音。
俺は刹那に身体を翻す。
間一髪。
新幹線の豪速球。
鉄の塊がスッとんでいく。
瞬間のは、たしか…!?
正解は。
俺の耳から流れくる。
聞覚えあるCMソング。