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round ‐ 10


「良いのですかな?」

大柄な声の穏やかな声がプリプリ小太り宥めるように、良いのですかと問いを発つ。

「なにがさ、もう。」

小太りの影はご機嫌斜めだ。

余計なことをこの際言うなと、小太りの眉をへの字に曲げる。

「いえ。『敵対戦艦』には『我々』の、大切な『設備』が積まれているはずですが。」

「…?そんなのかまわないでしょ。いくらでも作れるよ、スゴイ=デカマラー教授の設計図あるんだから。」

「はは。そういえばそうでしたな。」

「…なに?それとも何かこう、『彼ら』に来て欲しい理由でもあるのかなあ。」

「いえ。ははは。」

大柄な影の穏やかな笑い。

頭を掻くのは照れ隠しなのか、それとも隠した意図があるのか。

小太りの影は訝しむ。

「とにかく。もう既にさっさと撃沈するよう指示だしちゃったからね?10秒後には宇宙のもずく。いいよね?」

小太りの影は憮然としたまま円卓の上、揺れる天球睨めつけている。


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